お薦めの本:
終活をしようと思ったとき、
死が怖いと思ったときに
きっと役立つ本をご紹介
池田晶子著『人生は愉快だ』毎日新聞社 2008年
命とは、生きるとは、死ぬとは、、一般的な悩み
苦しみの本質を根底から覆してくれる本。
痛快で読みやすい哲学書。
”老いるという経験は、誰も初めてのことであるはずで
せっかくの未知なる体験を否定してないものにして
しまうのは惜しい。死ぬとか病むとか老いるとか、
当たり前のことを否定として捉えるから人は苦しむ
ことになるのでしょう” (P13より引用)
アルフォンス・デーケン著
『よく生き よく笑い よき死と出会う』新潮社 2003年
死生学者、哲学者、上智大学名誉教授。死への準備教育の
重要性を日本で説き続けている。衝撃的な祖父の死や幼い妹
の看取りという体験を交え、易しい言葉で語りかける本。
”ただ死を待つのではなく、戴いた命を最後まで大切にいきること
これもその時の看取りを通じて学んだことです。(中略)
「お父さん、さようなら」「お母さん、さようなら」
(中略)「アルフォンス、さようなら」…………
「また、天国で会いましょう」(中略)妹は介護されるだけの
受け身の存在ではなく、「死」というドラマの立派な主人公
でした。そして、子供ながらも、確信を持って、積極的に、
死を迎えることができたのです”(P29-30より引用)
エリザベス・キューブラー・ロス著
『「死ぬ瞬間」と死後の生』中公文庫 2001年
著書『死ぬ瞬間』で有名になったスイスの精神科医。
死に際した患者の死の受容プロセスは世界的に有名ですが、
あえて、その後のロス博士の言説が読めるこの著をご紹介。
アカデミックな環境下で研究してきた博士が、勇気をもって
別の視点から死を語る。臨死体験や、いわゆるお迎え現象
なども語られており、学者が批判を恐れずにここまで言葉
にしたこと自体、大変意義深い。講演集であるため、時に
ユーモアを交えており、楽しく紐解ける一冊。
千葉敦子著
『よく死ぬことは、よく生きることだ』文春文庫 1990年
自らのガンを真っ向から見つめながら、ジャーナリストとして
仕事を続け、最期まで毎日を全力で生きた女性の手記。
ガンという敵に対し、目を逸らさず闘い続けた勇敢な記録。
家族がいなくても友人がサポートしてくれた様子は、今後の
「おひとりさま」社会のバイブルにもなり得るだろう。
”死への準備期間を持てるという意味で、ガンはなかなか
素晴らしい病気だといえる。事故や心臓発作などであっと
いう間に死ぬ死に方がいいと思っている人が多いらしいが
私は反対だ”(P269より引用)